Under the sky.
-daytime-

 今日は土曜日の昼下がり。
 授業もいつも通りの午前12時30分に終わった。
 そして今日は生徒会の用事も無く…。 
 遊ぼうにも、城之内君や幼馴染の杏子はバイト。
 御伽君は新しいゲームの開発中。
 海馬君は、自社で新しく制作しているモデリングソフトが大詰めの様で、登校してきて僕の顔を見るなり、HR始まる前に帰っちゃうし。
 …何をしに来たの?って…聞こうと思ったけど、聞く前に帰られた…。
 獏良君も一番上のお兄さんが久しぶりに海馬コーポレーション・エジプト支社から帰ってくるからと早々に帰ってしまった。
 今日は久しぶりに3人で食事するんだって喜んでたな…。
 そして、アテムも海馬君のソフト開発に協力しているみたいで、授業が終わり次第、僕を学校に残して海馬コーポレーションに行っちゃうし…。
 しかも、「まっすぐ帰るんだぞ?寄り道するなよ?変な奴には絶対について行くなよ?!」って…。
 念を押して言われてしまった。
 まったく。アテムはいつまで僕を子供扱いするんだろ…。





 皆が色々と忙しい中、僕一人だけ、何もする事無くのんびりしてる。
 なんとなく、取り残されているようにも思えてしまうこの感覚…。
 なんだか、僕のまわりの時間だけが、ゆっくり動いているようで…。
 正直に言って、少し寂しい…かな…?





 手持ち無沙汰のまま、僕はいつの間にか校舎の屋上に来ていた。
 屋上からフェンスごしにグラウンドを見ると、みんながそれぞれ帰宅していくのが見える。
 明日は日曜日なので、みんな嬉しそうに帰って行く…。
 (きっと、今から遊びに行ったりするんだろうな。)

 そんな何気ない事を考えながら、僕は屋上のコンクーリトの床に空を仰いで寝転んだ。
 眩しいまでの夏の日差しが、容赦なく全身に照りつけてくる。
 しかし、今日は先日よりも湿度が無い為、頬に触れる風がさらりとしているので、左程汗はかいてはいない。

 僕は雲ひとつ見当たらない空をぼんやりと見る。

 「久しぶりだなぁ。こんなにも何も無い事って…。」
 (平和っていうのはこう言う事をさすのかな。)
 このまま、何事も無く、日々が過ぎていければ、どれだけ幸せだろうか。
 目を閉じて、ゆっくり深呼吸する。

 湿気の無い風が頬をかすめて行く…。
 そんな些細な事でさえ幸せに感じる。


 「…きも.…ち……い…ぃ…」


 僕は、心地よい眠りのいざないに、そのままさらわれていった…。













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04'08/15,23:50p.m.


□Under the sky.-daytime-□(大空の下で)
はい!久々に書いといて、続きもんです…。あっ!でも!!!次回にはちゃんと終わります。
安心して読める内容にしてありますので、ご安心を…。(ホントか?!)
でも、やっぱり、闇様には奔走して欲しいかなぁ〜と、思って、ちまいトラップなぞ付け足してます。
ポイントは、「遊戯君のまわりに人がいない」って事と、「眠りに落ちた」事でしょうか…。
ふふふ…。賢明な読者様には解ってしまうようなちまい内容ですが、妄想していただければとても幸いでございますv
さて!次回は闇様視点ですvvv
…って、今まだ書いてる途中なんですけどね〜(^〜^;)\゛
書き上げ次第更新しますので、しばしお待ちを…v