ちだっちてき滞在事情
「海外旅行」というとたいていの人は一週間程度の旅行を思い浮かべるとおもう。が、私の中では、それはかなりの短期的な旅行を意味する。確かに私もできれば二ヶ月、三ヶ月級の「長期」と呼んでもよいくらいの旅をしてみたい、(いつかは行うつもりだが)、現状の条件を考えると5日確保できればそれは長い部類に入る。いつの日にかに実現する「長期旅行」のための準備段階にあるといっても過言ではないのかもしれない。 そんな思いを抱きつつも、このランキングでは短かったものを5つ挙げてみた。目が点になる人もいるかもしれない。「馬鹿じゃないの?」、といぶかる人もいるかもしれない。だが私としては、今は、海外に少しでも出ていたいのである。地球規模で物事を考察していきたいから旅立つのである。
ここでは1位にシンガポールを挙げている。滞在日数はなんと、1泊2,5日!!半端な数字はその日の深夜にその国を旅立ったという意味であるが、ストップオーバーと仕事で訪れる人を除いてただ純粋に観光を目的として訪れる人としてはおそらく最短だと思われる。0泊で観光、という人も中にはいるのかもしれないが今の所この国において先述の条件においてここまで短い記録を持っている人に未だかつて出会ったことはない。もし0泊という人がいればお目にかかりたいものである。
じゃあ何でいったのか?というと、いろいろ理由があるが、当時は3日間でどこまで遠くまで旅に出られるか、という思いがあったからである。3日というわずかな時間で地球の大きさを、規模を肌で感じたかった。また、他の地域も候補には上がったがこの国なら東京くらいだし充実できるのでは?という思いもあった。結果はというと果たして向こうにはMRTがあり、1時間ものればシンガポールを一周できるようになっており大雑把にはそのとき回ることが出来た。ただし、あくまでも大雑把なのでもう一度行ってみたいという思いも強く残っているのも事実である。
2位は台湾である。ここへは2回行ったのだがいずれも2泊にとどまっている。理由は?というと、会社の忙しい時期に海外に出たいとおもうと、手ごろに行くことが出来る国が自動的に決まってきてしまうからだ。その範囲で出来るだけ楽しく、充実して回るというと、私にとってはこの国になる。バスに揺られて半日も走ると端から端まで行けてしまう、そん国である。
3位は韓国、これは始めていったときの滞在日数である。ソウルからプサンまでをたったの3日で回ろうというのだからはっきり言って無謀としか言いようがない。しかも、この年は運悪く旧正月に出掛けたために大渋滞!当然高速バスに乗っても動かなく、ソウルから慶州まで13時間もかかり、日がとっぷり暮れてから宿を探す羽目になってしまった。
4位はタイ。私の海外旅行で初期段階でよく訪れた国である。基本的に物価が安い、治安もよい、異国情緒をかなり感じる、という3つの理由から行っていた。ただ、この頃いわゆるアジアブームが到来したために航空料金が跳ね上がって、また空席もほとんどない上にテロの影響で名古屋からは毎日飛ばなくなり、これ以降は簡単に手を出せない国になってしまった。またじっくりと見てみタイ・・・、そんな思いをこの国は与えてくれた。
5位はフィリピンである。直行便が高かったために、キャセイで香港経由で入国したために実際はもっと短く感じた。この国は私にとってたくさんの教訓と、度胸を与えてくれた(ただの無鉄砲さという意見もある)。ただ、バギオという都市を私はすごく気に入ったのだがそこには1泊しか出来なかったのがとても心残りである。いつかはもう一回チャレンジしてみようと思う。
そんなわけでここでは滞在日数について言及してみた。「海外=長期滞在」という図式を打ち砕こうとわたしはこうして努力をしているのである。「もったいない」、「時間の無駄」、「それだけ金をつぎ込めばいいものが買える」、などと言う声があがってくることもある。不況な時代になんという無駄遣い、といいたくなるお方もお見えになるかもしれないが、「時は金なり」という言葉もある。知識や経験は金では買うことは絶対にできない。そう、今この歳だからこそ出来るものがある。だから私は旅をするのだ。言い換えると「自分への見えない投資」なのだ。
正直言って今までに体験してきた旅の内容には2度と同じ方法では決して行きたくない、という場合もある。ただ、「あのときに行ってよかった」、「あのときにああいう方法で旅が出来てよかった」、と思えることも多いのも事実である。この「短期決戦型」的海外旅行には賛否両論いろいろあるかと思うが、私は今のこのスタイルも(勿論長期旅行もしたいが)続けていくつもりである。金と時間がある限り私の旅は終わらない・・・。この文章を読んでもし少しでも賛同してくれた方が見えたら迷うことはない。あなたも旅に出てみることだ。