◎ 45.6億年前〜45億年前 ・・・・マグマの海 |
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衝突する微惑星の運動エネルギーが熱として解放され、形成期の地球は高温だった。地球の材料物質から放出されたガスによって、原始大気が作られる。
水蒸気や二酸化炭素などの保温効果により、地表温度は1,000℃以上まで上昇し、岩石が溶けて深さ1,000kmに及ぶマグマの海に覆われた。それから金属鉄が中心部に沈んで核ができた。
・・・・・ ここ Newton別冊 「時間と空間を軸にえがいた 新宇宙図」 2008年12月10日 第3版 より |
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☆ ア・ラ・カルト ☆ 兄弟惑星たち |
○ |
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○水星・金星・地球・火星までは、地球形惑星という。
・・・岩石で構成される。地球と同様の大きさ。直径は1万3千キロくらい。
○木星(14万Km)・土星・天王星・海王星には輪があり、木星形惑星という。
これらは、ガスで構成された惑星。
* 地球〜月(38万Km) ・・・・太陽→地球の距離=1天文単位
* 火星の外側には白い小惑星のドーナツ城の帯
→ 小惑星帯(約10万個以上の惑星)
* 土星までが、太陽→地球間の距離の10倍(10天文単位)
* 冥王星は、外の天体達に比較すると、軌道が随分とずれている。
* 冥王星と同じような仲間がその外側に別々の軌道で回っている。
エリス(2005年発見)・セドナ
* 1光年(9兆5,000億Km)辺りにオールトの雲(彗星産まれる場所)
・・国立天文台 縣 秀彦 教授 |
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地球の大きさが今の十分の一しかなかった。・・・・・国立天文台の小久保英一郎博士は説く。
小さな地球の周りには、同じようなミニ惑星が、惑星がひしめくように回っていた。
今、水星・金星・地球・火星と四個の惑星の範囲に、惑星達がひしめくように回っていた。そして、惑星達の衝突が繰り返された。
やがて、惑星は20個のみになって、1000万年の間廻っていたが、その後、また、衝突を繰り返す。
・水星→ 1〜2個の惑星の衝突によって今の形となった。
'8,8.20追加 |
○地球との最近距離 7,700万Km ○直径:地球の3分の一 ○自転速度:地球の58日で一回転 |
大気が存在し、僅かながら酸素もある。 45億年前の小惑星の衝突によってできたクレーターが数多く存在。大きなクレーターは、直径1300Kmもある。この衝撃波が地表を駆けめぐり、水星のそのクレーターの裏側に山脈を作り上げた程である。 ◇ 地表温度 夜はー180℃ 昼 450℃ この激しい高温で、水星の大気はほとんど蒸発してしまった。 |
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・金星→ 8個前後が合体(現在、表面温度はおよそ450℃)
'8,8.20追加 |
○地球との最近距離 4,200万Km ○直径 地球の95% |
厚い大気に覆われているために、地表を見ることはできない。 1975年10月ソヴィエトの金星探査機が、地表の写真を送ることに成功した。そこは、不毛の砂漠であった。 最近になってより詳しい金星表面の状況が解ってきた。80Km上空から厚い強酸性の雲に覆われていて、金属をも溶かしてしまう程である。この雲は、金星の火山活動が造り出した物だと考えられている。火山によって大量の硫黄が空中に吹き上げられ、これが水蒸気にとけ込み濃度の高い硫酸を作り出しものである。金星表面の気圧は、地球の90倍。大気の成分はほとんどが二酸化炭素。これが温室効果をもたらして気温がどんどん上昇している。 ◇地表温度 480℃ 鉛をも溶かす温度であるが、数十億年前には微生物が棲んでいた可能性が認められる。海の水はほとんどが蒸発してしまったが、一部の生物は大気中に存在しているのではないかとの説もある。 しかし、地球上では硫酸の中に生存する生物も発見されている。 ・・・・・デンバー自然科学博物館 デビッド・グリンスプーン教授 |
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・地球→ およそ10個の惑星が衝突して今日の大きさになる。(直径12,756Km) 5億年前の地球の自転は、およそ5時間/日
太陽から一億5千万Kmの距離は、光の速さでも8分以上掛かる距離
・火星→ 一度も衝突を経験していない。ミニ惑星の生き残りと考えられている。
(直径6,794Km・表面温度はマイナス6℃、重量は、地球のおよそ三分の一。)
'8,8.20追加 |
○地球との最近距離 5,600万Km ○直径 地球の50% ○磁場が存在しない |
50億年前に太陽が誕生したときに、太陽から強力で高速の放射線が太陽系全体に放射された。それは今でも続いている。幸い地球には磁場が存在し、これが盾の役割を果たして放射線を地球から反らせてくれている。火星には磁場が存在しないため、放射線は地表を直撃する。長い間太陽からの放射線や太陽風を浴びたことで,地表から、水は蒸発してしまった。表面は不毛の砂漠である。表面は、乾燥した酸化鉄の塵で覆われている。太陽光に温められた地表では,小さな砂嵐が竜巻状に起こる。時には、相互に共鳴し合って大きなものとなり、小麦粉のような小さな塵が全体を覆ってしまうこともある。 ・・・・・ アリゾナ州立大学 ロナルド・グリーリー教授 |
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・木星→ ○地球との最近距離 5億8,700万Km ○直径 地球の11倍(その内部に地球が1,300個入る大きさ)
'8,8.20追加 |
すべてガスでできていて、堅い地表は存在しない。大気の上層部には,互い違いの方向に渦を巻く雲の塊がある。木星には,強い風が吹き荒れている。 |
◇ 自転速度 10時間 早い自転速度が、表面にある縞模様を作り出している。この雲の衝突によって、太陽系で最大の嵐・大赤斑(だいせきはん)を起こす。これは地球のハリケーンに似ているが大きなちがいもある。ハリケーンは陸に地下ずくと小さくなっておよそ2週間で治まるが、大赤斑は300年以上も続くのである。
表面の雲を下降していくと、水素の雲にかわり気圧は次第に上昇していく。中心に近づくと気体は水銀に似た液体金属へと変化する。木星の中心核に到達する。
◇ 木星の中心核 温度 2万2,000℃ 圧力 地球表面の1億倍。1,000頭の象の重力が、女性のハイヒールのかかと部に集中した程の圧力である。
・・・・・・コロラド大学 フラン・バグナル 教授 |
☆ 木星の衛星「イオ」では、激しい火山活動。ハワイのキナウエア山がよく似た場所。表面は固まっているが、地下には厚いマグマが流れている。
しかし、「イオ」の火山の出す溶岩流はハワイとは比べようもない程に大量である。
また、大量の放射線を放射している。これが高速で回転する木星の周りを包み込んで、ミクロの弾丸のような「放射線帯」を造っている。
・・・・・ NASA ジェット推進研究所 ロザリー・ロペス |
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・土星→ ○地球との最近距離 12億8,700万Km ○直系 地球の9倍。
'8,8.20追加 |
◇ 土星の輪は、氷と岩石の集まってできたものである。岩石の大きさは様々だ。すべてが、弾丸を超える速さで動いている。 |
◇ 土星の大気は、木星と似て、互い違いの帯が時速1,600Kmで廻っている。二つの雲の帯が接する当たりでは、微粒子の衝突によって雲の間で雷のように放電が起きている。地球上では想像もできないような巨大な稲妻が起こっている。地球の稲妻は、一瞬のうちに温度が2万8,000℃になることがある。その高温のために,地上に落ちて、砂が溶けガラス状のチューブができる程である。しかし、土星ではアメリカ全土を覆い尽くす程の巨大な嵐が発生しているのである。それに比べれば、地球の稲妻は小さな火花に過ぎない。地球の嵐は1〜2週間続くこともあるが、土星では少なくとも数年間継続して轟くのだ。
NASAジェット推進研究所 ケビン・グレイジア |
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・天王星→ これといった特色はない。
・海王星→ ○地球との最近距離 48億2,700万Km ○直径 地球の4倍
'8,8.20追加 |
水素と少量のヘリウム、そしてごく僅かなメタンからなる大気の色で、青い星に見える。温度の低い上層でメタンが凍ってできる雲に覆われている。 |
白い雲を追って一連の写真を撮影した結果、雲の流れる速度は太陽系で最も早いものであった。時速2,000Kmに達するところもあった。
地球上で最も破壊的な風と言えば竜巻である。1996年の地球史上最大の竜巻(オクラホマ地方で発生)は道路のアスファルトさえ引きはがしていった。その時の最大風速は,時速512Km.。海王星の風は、その竜巻の4倍の速さで吹き荒れているのである。 ・・・・・宇宙科学研究所 ハイディ・ハメル博士 |
◇ 海王星の第一衛星「トリトン」は、二酸化炭素・一酸化炭素・メタンの氷、そして、凍った窒素の氷に覆われた極度に温度の低い天体である。
温度は、ー234℃。凍った表面の下には、大量の液体窒素が存在し、それが太陽の熱で温められると、大量のガスに変わる。温泉のように噴出し、地上に塵を吹き出す。 ・・・・・サウスウエスト研究所 ジョン・スペンサー博士 |
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※火星には昔(今から数十億年前)海があった。(左下の図はシミュレーションによる)
しかし、今、海は消えてしまった。重力が小さかったので、火星の重力は大気をも引き留めることができなかったのである。※ |
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今から数十億年前の、シミュレーション図 |
直径6,794Km・表面温度はマイナス6℃ |
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「最近、この火星に今も水が存在するのではないかという証拠が出てきた。」東京・三鷹 国立天文台 渡部潤一教授(太陽系の天体の研究)
1996年火星探査機「マーズ・グローバル・サーベイヤー」が打ち上げられ、今も火星に水があるということを示す画像を送ってきた。
2001年の画像と2005年のそれを比べると、僅かな違いが見られる。
「同じ場所何ちがっているところがある。内部の水が溶けて浸みだし、斜面を走ったと思われる形跡が認められた。」
火星の気候は地球よりも激しく変動する。そのため地中の温度が上昇し、地下の氷が溶けて流れ出たと考えられている。 |
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☆ |
さて、地球の最後の惑星との合体は劇的なものであった。 |
9個の惑星が合体した原始地球は、たび重なる衝突・合体で雲が薄くなり、隙間から海が見えたと考えられる。
@ そこへ最後のミニ惑星が近づいてくる。
A 衝突する。
B 衝突の勢いで、解けた岩石が宇宙へ飛び出して行く。
C そして原始地球の重力によって再び地球へ引き戻される。
しかし、破片の多くは宇宙空間に留まった。ミニ惑星がぶつかった場所が中心を外れていたので、遠くまで飛ばされたからだ。
その光景は、まるで土星の輪のように空一杯に広がっていた。
D 空間に漂っていた破片は、また、衝突を繰り返しやがて大きな星になって行く。
・・・これが月である。
地球は大きくなって、初めて生命を長く繁栄させることのできる星となったのである。
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◎ 43億年前 ・・・・海洋の形成 2014年修正(45→43) |
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微惑星の衝突がおさまると、冷え始める。大気中の水蒸気が凝結して地表に降りそそぎ、海洋が誕生した。地球の表面は高温状態から100℃程度まで下がったと考えられる。マグマの海も急速に固まっていった。
・・・・・ ここ Newton別冊 「時間と空間を軸にえがいた 新宇宙図」 2008年12月10日 第3版 より
この頃の地球の自転:一日が6時間だった。地軸の傾きは10度(現在はおよそ23°。誕生した月の引力によりほぼ固定された)。月は今よりも地球に近い位置(32,000Km)にいて、潮の干満は、今の4倍ほどと大きかった。この、潮の干満による摩擦が、大陸を形成させ、地球の自転も長い年月を掛けて遅くなり、今のスピードになった。(古い時代の波打ち際の化石から時点を計算)
******* 月の影響による、潮の朝夕が生命誕生に大きな影響があった。RNAが生成されるという実験的な証明がされた。(2014年) |
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◎ 40億年前 ・・・・隕石が宇宙から降り込んでくる。1,000年後、雨が降り続き海ができる。
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アリゾナ大隕石孔国定記念物(バリンガー隕石孔)がある。・・今から5万年前に隕石の衝突した跡である。
今から百年前、ダニエル・バリンガーが買い取る。そして、私財をなげうって、鉄とニッケルを採取しようとした。
25年間、掘っても出てこなかった。
40億年前には、重さで、この隕石の一兆倍・直径では一万倍の隕石が落ちてきたと推定されている。
△ ノーマン・スリーブ博士 (スタンフォード大学)は、・・・・ |
隕
石
落
下
の
実
績
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・月のクレーターを元に遙か昔の地球への隕石の落下の実績を割り出した。
月の25倍の数の隕石が落ちてきたと思われる。 その内訳は・・・・・
直径200km以上 10〜20回
直径300km以上 3〜11回
直径400Km以上 8回以下 時速7万2千キロで衝突。 |
厚さ10Kmの地殻が丸ごとめくり挙げられ、そして→地殻津波が起きる。
砕かれた破片が、高さ数千km。クレータの縁は高さ7千メートル。
クレーターの直径は4千km。 |
△ ピート・シュルツ博士 ブラウン大学 NASAエイムズ研究センター アメリカカリフォルニア州は、・・・
直径6mmのアルミニウムの玉を、水面に向けてピストルの弾のおよそ2万倍の速度で打ち付けて結果を測定した。
その実験から推計すると・・・・・
@ |
隕石の運動エネルギーが熱に変わる。その温度は、6,000℃=太陽表面と同じ温度となって、水は蒸気に変わる |
A |
高温は岩石も蒸発させる。 岩は、沸騰し蒸発し、岩石蒸気となる。 |
B |
熱は、クレーターの周囲に伝わって行く。 |
C |
岩石蒸気は、一気にあらゆる方向に広がって行く。 |
D |
山に達し、雪の水もまもなく蒸発。ジャングルは火の海と化す。 |
E |
衝突から一日で、地球全面を覆い隠す。およそ一年近く覆う。 |
F |
海面は泡立ち、沸騰し、一分間に5cm干上がって行く、塩が残るがこれも蒸発。 |
G |
1ヶ月後、海に水はなくなる。水深4,000mの海もない。全海洋が蒸発し、数千mの塩の結晶となる。 |
△ NASA ケビン・ザンレ博士は、
「40億年前、もっと高温になる隕石の衝突があった。海底2,000℃にまで達した。」という。
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隕石降下から1,000年後、雨。年間降水量3,000ml。
雨は断続的に2,000年にも渡って降り続いた。
海は元の深さにも回復。地下にいた微生物が海中に再び進出。 |
☆ |
地球最初の生命 ・・・・ 38億年前 0.01mmの大きさの生物 |
○ グリ−ンランドは、 国土の80%が氷に覆われている。
ここグリ−ンランドで、38億年前の岩石から太古の生命の痕跡を発見した。発見者は、ミニック・ロージング博士(デンマーク地質博物館)。
畳半畳ほどの小さな岩に幅30cmの黒い帯。生命が這い回った痕跡と思われる。しかし、生物の化石はない。
38億年前にはここは水深数百mの静かな海の底であった。
顕微鏡で見ると炭素の粒が確認できた。これは38億年前の生物の体を構成していたものであることが確認できた。
体長は1mmの百分の一位。現在のバクテリアのようなものであった。
水中を漂いながら、海中から炭素を含む栄養分を採って生きていたと考えられる。
彼は「海ができると同時に生命は誕生していた。早ければ43億年前であったろう。」と言う。
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密
や
か
に
生
き
た
生
命 |
△ スタンフォード大学 ノーマン・スリーブ博士は、塩の堆積する場所よりも深い場所に着眼した。
地下1,000mなら50℃以下である。
南アフリカの金の鉱山(エバンダ金鉱山)において、 地下3,500mを調査した。
ここにおいて発見した微生物は、地表にいない微生物にもかかわらず、酸素呼吸など地下では役に立たない遺伝子を持っている微生物が沢山見つかった。
それは、遙か昔に地表からこの地下深くに侵入したことを物語っている。
岩の隙間という、この住み慣れない場所で命を繋いできたわけである。
かつて科学者は、地面から深さ60cm位までしか生物は住めないと考えられてきた。→エスタ・ファンフェンデン博士(フリーステート大学) |