残り香
-アリスのひとりごと-

    「ん〜〜〜〜。」
    大きく伸びをしながらアリスはTVボードの上に置かれている時計に目をやる。
    時計の針は日付も変わった午前1時を指していた。
    「ああ、まだ1時かいな・・・。どないしよ。」
    次に凝って張ってしまった肩に手を置き軽く揉み解しながら1人呟いてみる。
    ついでに首も解すために回すとポキポキと音が鳴る。
    ひとしきり首を鳴らしていたが、何か思いついたように動きを止めると、
    徐にワープロの電源を切り立ち上がった。
    「寝よ・・・。その前にシャワーやな。」
    また、1人呟きながらバスルームに向かっていった。

    数分ののちホコホコと湯気と共にパジャマに着替えたアリスが出てきた。

    そして、冷蔵庫からペリエを取り出しリヴィングのソファーに腰掛ける。
    暫く美味しそうにペリエを味わっていたアリスの動きが不意に止まってしまった。
    するとそのままクンクンと周辺の空気を嗅ぎ始めた。
    「あぁ・・・、コレかぁ・・・。」
    アリスは自分が着ているパジャマの襟元をクンクンとすると納得したように
    また1人呟いている。
    「・・・ということわや、このソファーも・・・。」
    言いながらアリスは、座っていたソファーに顔を近づける。
    「う〜ん、やっぱりや!」
    満足気に呟くと立ち上がり、ペリエを手に寝室に入って行った。
    手にしていたペリエの瓶をサイドテーブルに置くと、ベッドにダイブした。
    「ああ、ここもや・・・。」
    アリスはベッドに頬をぐりぐりと擦りつける。
    「キャメルの香り・・・、火村の香りや。」
    楽しそうにアリスは大きく深呼吸してみる。
    「この部屋の空気まで、火村の香りがするみたいやなぁ。」
    コロンと仰向けになるともう一度大きく深呼吸する。
    「このベッドも、リヴィングのソファーも、パジャマも火村の匂いがする。」
    アリスは自分の両腕で自分をぎゅっと抱きしめてみる。
    「なんや、火村にぎゅってしてもらってるみたいやなぁ。」
    中々乙女チックな自分の呟きにアリスはクスクスと笑いながらベッドに入った。
    ゴソゴソと自分の身体に布団を巻きつけるようにして丸まる。
    「好きや・・、大好き、火村。」
    いつもは素直に言えない言葉を微笑みながら呟きそっと瞳を閉じた。


    2001/11/09/aki


    久しぶりに駄文を書いたら、本当に駄文だった。
    文章の書き方忘れてるよ・・・・。SS過ぎだよね。
    ただでさえ酷いのに、目も当てられないよ・・・。(汗)