あかい糸
(喜多&犀川ストーリー)

    「この前、西之園くんに言われたんだよ。喜多はどう思う?」
    「どうって、西之園さんも女の子なんだね。」
    読んでいた文献から顔をあげ犀川の方へ向き直した。
    ここは極地研、喜多の研究室である。時間の出来た犀川は
    普段なら自分からは訪ねることはないのだが、先日の萌絵との
    話がちょっと未消化だったので、喜多に意見を聞きにきたのだった。
    「赤い糸ねえ・・・。で、創平は何て答えたんだい?」
    笑顔で喜多が聞いてくる。
    「いや、何も答えなかったよ。」
    キョロキョロと部屋の中を見渡しながら答えた。
    (ここには滅多に来ないけど面白いものが結構あるな。)
    なんて全然関係ないことを考えていた。
    そんな犀川をみて笑いながら
    「でも、それじゃ西之園さんは納得しなかっただろ?」 と聞く。
    「うん。」「じゃあ、どうしたの。」「どうもしないよ。」
    犀川は、山と積まれている本の中から手近なもの取りパラパラと
    捲りながら、興味無さそうに言う。
    「西之園さんにちょっと同情しちゃうね。」
    軽く肩を竦めながら喜多は言う。
    そしてフト悪戯を思いついた子供 のような顔をした。
    「じゃあ、高校の頃からずっと一緒の俺達の間にもあるんじゃないか?」
    「なにが?」少し首をかしげて犀川は喜多を見る。
    喜多は犀川の耳元に口を近づけて
    「運命の赤い糸・・・さ。」と囁いた。
    言葉の出ない犀川をみて、
    喜多は満足そうに微笑んでまた文献に 向き直った。
    そんな喜多の背中に小さく犀川は笑った。



    2000.12.08.aki.



    これは(犀川&萌絵ストーリー)の 後日談みたいなモノです。
    題材は一緒です。でもあんまり意味なかったな?
    という内容でした。ごめんなさい。
    でもこの題材でもう1本書く予定です。
    しつこくてすみません。(バンジー!!)