和紙の年表
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紀元前 | BC2500 | エジプトでパピルスが使われ始める | 日本は縄文早期頃 |
紀元前 | 179-141 | 中国で前漢文帝・景帝の頃の紙が出土(1986年) | 現存する世界最古の紙 |
紀元前 | 150頃 | パーチメント(羊皮紙)発明 | |
紀元前 | 118-87 | 前漢武帝時代の紙が出土 | |
AD105 | 中国の宦官蔡倫が麻の漁網や樹皮などで紙を造る | 日本は倭国の頃 | |
384 | 東晋の僧摩羅難陀が百済に仏教と製紙を伝える | 古墳時代 | |
604 | 聖徳太子の17条憲法 | ||
推古18 | 610 | 高句麗の僧曇徴が墨等と共に製紙を伝える(日本書紀によると、日本で最初に製紙がされた) | 資料上国内最古の記述 |
大化2 | 646 | 大化改新の詔 | |
白雉3 |
652
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里別の戸籍を6年毎に作ることを決める 紙などは郷戸の負担とする | |
天智9 |
670
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戸籍(庚午年籍)を作る | |
大宝1 |
701
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図書寮に造紙手4人を置く 山背国(現京都府)に紙戸50戸を置く 紙を調として納めさせる | 大宝律令制定 |
大宝2 |
702
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美濃・筑前・豊前の戸籍が正倉院に残る(紙はそれぞれの国で漉いている) | 大宝律令施行 |
和銅3 |
710
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平城京(現奈良県)に遷都 | |
和銅6 |
712
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古事記完成 | |
養老2 |
718
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養老律令制定 | |
養老4 |
720
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「日本書紀」完成、高句麗の僧曇徴が墨等と共に製紙を伝えるとの記述がある | |
神亀4 |
727
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正倉院文書に「麻紙」の名がある | |
神亀5 |
728
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正倉院文書に「紙屋紙」「上野紙」「穀紙」の名がある(紙屋紙は官営製紙所の紙) | |
天平20 |
748
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正倉院文書に「檀紙」の名がある | |
宝亀元 |
770
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百万塔陀羅尼経が作られる(世界最古の印刷物) | |
延暦13 |
794
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平安京(現京都府)に遷都 | |
大同元 |
806
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京都に官営製紙所「紙屋院」を設置 | |
寛平6 |
894
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造紙を「紙漉き(紙を漉く)」というようになる この頃から「流し漉き」の技法が始まる | |
延長5 |
927
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中男作物や年貢として一部の国に紙、原料を納めさせる。 | 延喜式完成 (施行は967:康保4) |
天暦8 |
956
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蜻蛉日記に「陸奥紙」の名がある | |
天元5 |
982
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小右記に「大間紙」の名がある | |
長元4 |
1031
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左経記に「宿紙」の名がある | |
天永3 |
1112
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西本願寺本「三十六人家集」の料紙に打雲、墨流しなどを用いた継紙が使われる | |
文治元 |
1185
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鎌倉幕府成立 (1192年の説もある) |
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承久元 |
1219
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武家年代記に「杉原紙」の名がある | |
弘安元 |
1278
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祇園執行日記に「間合紙」の名がある | |
乾元元 |
1302
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実躬卿記に「引合紙」の名がある | |
嘉暦3 |
1328
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雑事記に「鳥子色紙」の名がある | |
延元元 |
1336
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室町幕府成立 | |
応永元 |
1394
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鈴鹿家記に「吉野紙」の名がある | |
永享6 |
1434
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看聞日記に「大高檀紙」の名がある | |
1450
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ドイツ人グーテンベルクが活版印刷を発明する。 | ||
応仁元 |
1467
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応仁の乱勃発 | |
応仁2 |
1468
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東寺百合文書に「中折紙」の名がある | |
延徳3 |
1492
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御湯殿上日記に「森下紙」の名がある | |
明応5 |
1496
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現愛知県三河山間部で紙漉が始められる | |
大永5 |
1525
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宗長日記に「雁皮紙」の名がある | |
天正12 |
1584
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伊予国で「泉貨紙」が作られる | |
慶長8 |
1603
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江戸幕府成立後、各藩で製紙を奨励するようになるとともに、藩によっては専売制を導入し、統制を厳しくした 諸国の紙が江戸に集まるようになり、紙は庶民の暮らしに浸透していった。 |
江戸幕府成立 |
正保5 |
1648
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「西の内紙」の名が付けられる | |
寛文12 |
1672
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有馬山名所記に「名塩紙」の名がある | |
寛文13 |
1673
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浅草地名考に「浅草紙」の名がある 浅草紙は後に漉き返しによる質の悪い紙の代名詞となる。 | |
元禄10 |
1697
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宮崎安貞が「農業全書」を刊行し、コウゾの栽培方法を書く | |
正徳3 |
1713
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寺島良安編「倭漢三才図会略」が刊行される(主な紙の解説と産地の紹介、製造法などを記載) | |
安永6 |
1777
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青木青竹編「新選紙鑑」が刊行される | |
天明4 |
1784
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木崎攸軒盛標著「紙漉大概」が完成 | |
寛政10 |
1798
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浜田藩(島根県)の国東治兵衛著「紙漉重宝記」が刊行される(石州半紙の製法を図解) フランスのディード製紙工場でルイ・ニコラス・ロベールが長網抄紙機を考案する。(製紙の機械化が始まる) |
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文化10 |
1813
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江戸の紙問屋が47軒に制限される 紙問屋立会所がつくられる | |
嘉永6 |
1853
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明治維新が始まる | |
万延元 |
1860
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土佐(高知県)の吉井源太が「連漉器」を開発する | |
文久2 |
1862
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ロンドンで開催された万国博覧会に和紙を出展する | |
慶応3 |
1867
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パリで開催された万国博覧会に和紙を出展する | 大政奉還 |
明治元 |
1868
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太政官札(維新政府が発行した不換紙幣)を発行 越前の紙が使われる | |
明治4 |
1871
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手漉き和紙で郵便切手が作られる。 | |
明治5 |
1872
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現王子製紙と有恒社が設立される | |
明治7 |
1874
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有恒社が日本で初めて機械漉き洋紙を生産する | |
明治8 |
1875
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紙幣寮に抄紙部を設置する 東京・大阪・神戸に民営の製紙工場が設立される | |
明治11 |
1878
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紙幣寮に抄紙部を印刷局抄紙部と改める | |
明治27 |
1894
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静岡県の原田製紙が機械で和紙に似せた紙を作る(後に機械漉き和紙と呼ばれる) | |
明治31 |
1898
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吉井源太著「日本製紙論」が刊行される | |
明治33 |
1900
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北海道で国産パルプの製造が始まる | |
明治34 |
1901
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和紙の生産業者が68562戸を記録する(農商務統計) この年が和紙業者の最高数であり、以後急速に減少する。 | |
大正3 | 第一次世界大戦勃発 | ||
昭和7 |
1932
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藤井達吉が愛知県小原村の紙漉職人に和紙工芸の指導を始める | |
昭和8 |
1933
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ダート・ハンター(米の紙研究家)が来日 和紙産地を巡る。 | |
昭和12 |
1937
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高知で自動楮打解機が開発される | 日中戦争勃発 |
昭和14 |
1939
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京都和紙研究会が「和紙研究」を創刊する | 第二次世界大戦勃発 |
昭和16 |
1941
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全国手漉和紙工業組合連盟が発足 業者数13577戸 | |
昭和18 |
1943
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寿岳文章著「紙漉村旅日記」が刊行される 風船爆弾が開発され、学徒動員で紙漉がおこなわれる |
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昭和20 |
1945
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藤井達吉が小原村に疎開し本格的に和紙工芸の指導を始める | 第二次世界大戦終結 |
昭和25 |
1950
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東京に製紙記念館(現紙の博物館)が開館する | |
昭和35 |
1960
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正倉院に伝わる紙の調査が始まる(3カ年) | 私が生まれる |
昭和38 |
1963
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手漉き和紙業者により全国手すき和紙振興対策協議会(現全国手すき和紙連合会)が発足 | |
昭和43 |
1968
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ガンピ紙の安部栄四郎(島根県)と越前奉書紙の八代岩野市兵衛(福井県)が人間国宝に指定される | |
昭和44 |
1969
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本美濃紙保存会(岐阜県)と石州半紙技術者会(島根県)が重要無形文化財に総合指定される | |
昭和48 |
1973
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土佐典具帖紙保存会(高知県)と小国紙保存会(新潟県)が記録作成等の措置を講ずべき無形文化財に選定される 毎日新聞社編「手漉和紙大鑑」が刊行される(当時の手漉き和紙をほぼ網羅) |
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昭和50 |
1975
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土佐手漉用具製作技術保存会が記録作成等の措置を講ずべき無形文化財に選定される 手漉和紙青年の集いが京都の大覚寺で開催される(以後現在までつづく) |
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昭和51 |
1976
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宇陀紙の福西虎一(奈良県)と全国手漉和紙用具製作技術保存会が文化財保存技術者に選定される | |
昭和52 |
1977
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美栖紙の上窪正一(奈良県)が文化財保存技術者に選定される 西の内紙の菊池五助・菊池一男・小野瀬角次(共に茨城県)、程村紙の福田長太朗(栃木県)、清帳紙の片岡藤義(高知県)が記録作成等の措置を講ずべき無形文化財に選定される |
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昭和53 |
1978
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細川紙技術者協会(埼玉県)が重要無形文化財に総合指定される 宇陀紙の福西弘行と吉野紙の昆布一夫(共に奈良県)が文化財保存技術者に選定される |
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昭和55 |
1980
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泉貨紙の菊池定重(愛媛県)が記録作成等の措置を講ずべき無形文化財に選定される | |
平成12 |
2000
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越前奉書紙の九代岩野市兵衛(福井県)が人間国宝に指定される | |
平成13 |
2001
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土佐典具帖紙の浜田幸雄(高知県)が人間国宝に指定される | |
平成14 |
2002
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名塩雁皮紙の谷野剛惟(兵庫県)が人間国宝に指定される | |
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